松田屋ホテル(山口市湯田温泉3)の県道204号線に面した「けやき門」が、このほど新調された。
これは、土木建築の設計・施工・維持管理、石灰石採掘などの技工団(山口市緑町6、作間悦次社長)が、創業75周年記念事業の一環として、同ホテルに寄贈したもの。同社は、地域における「景観支援活動」に積極的に取り組んでいる。
「松田屋ホテルの県道204号宮野大歳線側の長い白壁は、向かいの中原中也記念館とその間の空間とともに、湯田温泉のランドマーク的存在で、景観にも大きく寄与している。その中央に位置するのが『けやき門』。門扉の傷みが酷くなっていたので、景観支援活動および75周年事業として新設寄贈した。この『けやき門』は、婚礼の際に新郎新婦登場の入口として使われてきた時期もあり、縁結びのパワースポットとして、またシャッタースポットとして、今後活用してもらえたら」と同社。
松田屋ホテルの創業は、江戸時代の1675年。1917(大正6)年に著名な作庭家・七代目小川治兵衛による庭園等の大改修が行われており、「これまでの『けやき門』は、おそらくその際に設置されたものだろう」と、松田屋ホテルの松田康義社長は説明する。今回の寄贈を受け「たいへんありがたく、感謝している。市民や観光客など、県道沿いの歩行者に、好印象を持ってもらえたら。時代に即した改修は今後も続けていき、湯田温泉の活性化にも貢献していきたい」と話している。
技工団の作間社長は「当社はCSR(企業の社会的責任)経営に取り組んでおり、その一環として今後も景観支援活動やランドマークづくりを通じて地域貢献していきたい」と意欲的。創業70周年の2016年には、新亀山公園ふれあい広場に「クリスマスツリー」も植樹・寄贈した。モミの木とともにクリスマスツリーによく使われる「ドイツトウヒ」と呼ばれる針葉樹で、日本初のクリスマスミサがここ山口で執り行われたなど、日本のクリスマスのいわれを記した看板も設けられている。さらに同年には、山口大神宮と熊野神社に観光案内説明板を寄贈している。