先日、地学分野の講座の準備をしていたときのことです。白雲母という板状の鉱物を小分けにするために、板チョコを割るみたいに力を加えたところ、ぐにゅーと曲がるだけで割れません。簡単に割れると思っていたので、驚きました。
雲母には白雲母のほかに黒雲母、緑色や紫色、金色もあり、たくさんの種類があります。雲母はどれも、紙が何枚も重なったような形をしていて、ペラペラとはがれやすいという特徴があります。学校の運動場の土の中で、キラキラ光るものを見たことがありませんか? これは黒雲母が風化したもので、ときどき金と間違える人もいます。
さて、前述の白雲母ビックリ体験の後に改めて本で調べると、「ガラスに比べて弾力性がある」とちゃんと書いてあります。知識としては頭にあったのですが、やはり体験するってすごく大事なことだなあと、しみじみ感じたのでした。
山口県立山口博物館 地学担当 赤﨑 英里