一の坂川周辺に生息するホタルの保護・育成に取り組む「大殿ホタルの会」会長を2011年から11年間務めている。
山口県農業試験場で行われていた「山口ゲンジボタル」人工飼育事業を1978年から大殿小が引き継ぎ、学校・地域・行政が連携して活動できるようにと、1991年に結成されたのが同会。地域住民や町内会、大殿小などの団体と協力しながら、川の清掃、人工ふ化、飼育、エサやり、幼虫の放流などを行っている。さらに、ホタルにまつわる大内文化の発信にも尽力。室町時代の守護大名大内政弘の和歌「澗底螢(かんていのほたる)」の歌碑を2016年、一の坂川沿いに建立した。
「87年前に国の天然記念物に指定された『山口ゲンジボタル発生地』の一つとして、長年環境が保たれているのは、地域住民、大殿小児童らの協力があってこそ」と感謝する。
【プロフィル】1949年9月旧阿東町生まれ、山口市古熊在住。山口大工学部卒業後、山口市役所に入庁。大殿地区民生委員・児童委員協議会会長、山口保護区保護司会の常務理事も務める。尺八の名手で、都山流は大師範、明暗流は導主の免許を持つ。