検事として11年、弁護士して47年、計58年間法曹界に貢献。山口県弁護士会会長、日本弁護士連合会副会長など要職を歴任し、顕著な弁護士功労により春の叙勲で旭日中綬章を受章した。「地域の良識と言われる立場でありたい」と話す。
20代で東京地検特捜部に配属。検事のスペシャリスト集団の中で学んだ捜査方法などは、「民事事件の原告側に立つ時など役に立った」と振り返る。さらに、日弁連副会長を務めた時の会長だった中坊公平氏との出会いは「エポックメーキング」の一つという。
若い世代に対しては、「法曹界はやりがいがあり世の中のためになる」と、その魅力を伝える。
約20年前に先祖「仁保の七義民」の存在を知り関係古書を復刻した。著書「琴線響魂」には両親や妻子についても綴られ、孫の話題には目を細めるなど家族思い。
【プロフィル】1939年山口市駅通り生まれ。山口高から中央大法学部に進学し、在学中に司法試験合格。卒業後は検事に任官。退官した1975年に弁護士登録し、山口市内に法律事務所を開設。山口県弁護士会会長、日本弁護士連合会(日弁連)副会長などを歴任。