長年の「教育研究功労」が認められて春の叙勲で「瑞宝中綬章」を受章した。
「南は長崎大から北は北海道大まで」赴任し、1981年に「骨をうずめる」気持ちで山口大学の教授に就任。現在山口大名誉教授で、ホフマンを中心としたドイツ文学研究者。ウィーンやベルリンの学会、バンクーバーの国際会議で発表し、ドイツの専門誌に論文が掲載されたこともある。「学生が変われば教師も変わらなければならない」姿勢で、学内の委員会などほぼすべてを引き受け、大学運営にも貢献してきた。さらに、日独の文化交流にも尽力。1991年に「山口日独協会」を山口に設立し、ドイツワインの試飲会やドイツ旅行を企画し、その魅力を伝えてきた。
「今の自分があるのは、さまざまな人との偶然の出会いのお陰」と話す。
【プロフィル】1941年韓国に生まれ、4歳の時に帰国。広島大教育学部、同大文学部大学院で学ぶ。近畿大、長崎大、北海道大教授などを経て1981年山口大へ。フンボルト財団の奨学生としてテュービンゲン大(独)留学経験も。1998年中国文化賞を受賞。