恋愛を遠ざけてきた女性学者と、彼女に恋を仕掛けるアンドロイドとの不思議な恋愛関係を描いた「アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド」(2021年、ドイツ)が、6月25日(土)に山口県教育会館(山口市大手町2)で山口県内初上映される。時間は、午前10時半、午後2時、7時からの3回。
本作は、2021年度のドイツ映画賞で主要4部門(作品賞、監督賞、女優賞、脚本賞)を受賞。2022年度の第94回アカデミー賞国際長編映画賞ではドイツ代表に選ばれ、最終選考の15作品に残った(受賞作は「ドライブ・マイ・カー」)。
ベルリンのペルガモン博物館でくさび形文字の研究に没頭する学者アルマは、研究資金を稼ぐため、とある極秘実験に参加することになった。そこに現れたのは、アルマを熱く見つめるハンサムなトム。初対面にもかかわらず、積極的に口説いてくる彼は、全ドイツ人女性の恋愛データを学習し、アルマの性格とニーズに完璧に応えられるようプログラムされた高性能アンドロイドだった。トムに課されたミッションは「アルマを幸せにすること」で、実験期間は3週間。果たしてトムは、過去の傷から恋愛を遠ざけてきたアルマの心を変えることが出来るのか―。
アンドロイドを演じたのは、ダン・スティーヴンス。人気ドラマ「ダウントン・アビー」(2010年~)のマシュー役でブレークし、ディズニー映画実写版「美女と野獣」(2017年)では野獣役に抜てきされた。アルマ役は演技派女優のマレン・エッゲルト。本作で、第71回ベルリン国際映画祭の銀熊賞(最優秀主演俳優賞)を受賞した。監督・脚本を手掛けたのは、Netflixドラマ「アンオーソドックス」で2020年の第72回エミー賞「テレビ映画部門」で監督賞を受賞したマリア・シュラーダー。
前売り券は一般1500円で、同館、YCAM、山口市民会館、C.S赤れんが、三好屋楽器店で購入でき、電話予約・当日受け取りでも適用される。当日券は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。予約・問い合わせは、主催の西京シネクラブ(TEL083-928-2688)へ。
「ラブロマンスやドイツ映画を上映するのは久しぶり。人間とは、幸せとは何かを考えさせられるが、気軽に鑑賞できる後味の良い作品なので、ぜひ楽しんでほしい」と、同クラブ代表の大久保雅子さん。