8月10日午後8時、湯田カントリー倶楽部(山口市吉敷上東1)の中心部に位置する17番ホールから、5発の花火が打ち上げられた。
これは、8月22日(月)午後8時半からの打ち上げが予定されていた「湯田温泉花火大会」のための「試し打ち」で、関係者約30人が自宅や職場などから観賞できるかどうかを検証した。
この花火大会は、「コロナ禍からの復興と花火という文化活動の支援、子どもたちの思い出作り」を目的としていた。「全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部」が「日本煙火協会」とともに全国各地で打ち上げる「宿花火」の一環で、主催は湯田温泉のホテル代表者らでつくる同実行委員会(佐伯嘉章代表、TEL083-920-3000)。県内では、長門市油谷でも10日に実施された。
だが、「試し打ち」を終え、市民からの「本番」に期待する声があまりにも多かったことなどから、関係者は再度協議。新型コロナウイルスの新規感染者数が県内過去最多を記録するなど急拡大している現状や、花火大会見物客による周辺道路における交通渋滞の発生も予測されるなど、近隣住民に迷惑をかける可能性が高まったため、やむなく中止することを決めた。
行き場を失った約600発の花火は現在、打ち上げ可能な場所を探しているという。