県内外のIT企業による最新の製品・サービスに触れることのできる「やまぐちデジタルソリューション展示会」が、10月26日(水)と27日(木)の2日間、ニューメディアプラザ山口(山口市熊野町1)で開かれる。時間は、両日とも午前10時から午後5時まで。主催は山口県と山口県デジタル技術振興財団で、問い合わせ先は「やまぐちDX推進拠点Y-BASE」(TEL083-921-0010)。
初日の「スペシャルセミナー」(午前10時半~正午)に登壇するのは、自身にそっくりなロボット(アンドロイド)の製作などで広く知られている、ロボット工学者の石黒浩大阪大教授。演題は「アバターによるDXと未来社会」だ。石黒さんは、2021年6月にアバター(仮想社会における分身)サービス事業を手掛けるAVITAを設立し、代表取締役を務めている。先日、コンビニエンスストア大手・ローソンと同社との協業も発表された。リモートワークも定着しつつある中、加速度的に普及する可能性があるアバターの技術と、アバターが作る今後の社会について聞くことができる。
2日目の「先進技術トップランナーセミナー」(午前10時20分~正午)には、2人が登壇する。1人目は、東大発スタートアップ企業Eukaryaの田村賢哉CEOで、演題は「Re:Earthを活用した近未来のデジタルツイン実現にむけて」。デジタルツインとは、現実社会に存在するものを仮想空間に再現すること。バーチャル空間に再現した地球「デジタルアース」に様々な情報を重ねられる「Re:Earth」の活用事例や目指す将来について説明を受けられる。2人目は、日本最大級のメタバース(仮想空間)プラットフォーム「cluster」を運営するクラスターの岩崎司取締役(下関市出身)。7月に100万ダウンロードを突破した「cluster」における最新のビジネス活用事例などが紹介される。
これら1階多目的シアターで開かれるセミナーを聴講するには、事前申し込みが必要。希望者は、Y-BASEのウェブサイト(https://digitech-ymg.org/event/754)から申し込む。定員はどちらも先着100人で、申し込み締め切りは10月24日(月)正午。
展示会場は、1階イベントホールと2階ギャラリーに設けられる。また、出展企業等によるピッチライブ(短時間でのプレゼンテーション)は、1階スクリーンに加え、オンラインでも視聴できる。出展企業名・展示内容・ピッチライブ登場時間(内容)は次の通り。
- UCDコンサルティング・粗大ごみの分別や受付業務を行うAI・26日午後1時
- etika・CRM(顧客関係管理)やMA(マーケティングオートメーション)の導入等、営業DXを支援するサービス提供・同1時20分
- ダイマグ・簡単かつ安価なRPA(ルーティン業務をロボットで自動化する)ツール・同1時40分
- スプリングブレス・壁面やガラス面などに投影された大型コンテンツを自由に操作できる「非接触型」インタラクティブ(双方向)システム「タッチレスラクティブ」・同2時
- TACT・電話応対を自動化するサービス「AIコンシェルジュ」・同2時20分
- RPAテクノロジーズ・パソコン上の業務を自動化する「BizRobo!」や、紙書類をデータ化する「デジパス」など・同2時40分
- Spectee・AI技術を活用する防災・危機管理情報ソリューション・同3時
- AI inside・ノーコードで開発可能な画像分類や物体検出ができるAIモデル・同3時20分
- 三井住友海上火災保険・通信機能付きドライブレコーダーの画像データを活用する道路点検・管理業務の支援サービス・同3時40分
- マクニカ・施設園芸農場向けのセンサー、LED、AIなど・同4時
- 日本電気/日本電気通信システム・3D空間技術「デジタルツイン」・27日午後1時
- NTTビジネスソリューションズ・カメラで撮影した映像を、PCやスマホから「いつでも・どこでも」確認・同1時20分
- SUN・展示はなし・同1時40分(在留外国人に対する日本語教育のDX化)
- SYNCHRO・展示はなし・同2時(事業者向けサイバーセキュリティ診断・対策)
ピッチライブのオンライン視聴は、開始30分前から5分前の間にウェブサイト(https://digitech-ymg.org/exhibition/)から「ミーティングを開始」する。
さらに現地では、10月に一新されたY-BASE(ニューメディアプラザ山口10階)のデモ展示(AI、デジタルツイン、XR等)を体験することもできる。