「まちなみアート~my made 竪小路」が、山口市の竪小路を中心に、11月4日(金)から6日(日)まで開かれる。
この催しは、「自分たちの手で、自分たちの住むまちを温かく飾りたい…」をコンセプトに、歴史・文化にあふれる街並みや神社・仏閣等を、絵画、生け花、音楽などで彩り、地域の魅力発信やにぎわいづくりを進めようというもので、2020年に初開催。「まちなみアート その先へ」実行委員会(香原詩彦会長)の主催で、今年で3回目となる。
まず、「照ブルー」と呼ばれる透明感のある青の描写で知られる「世界を旅する画家」加藤照さんの作品が、竪小路や中心商店街に展示される。実行委員会メンバーの一人が加藤さんの知人だった縁で実現した。同地域を描いた新作も展示される。会場は、山口銀行米屋町支店、清香園茶店、近江屋、末廣、山陰堂、やまぐち萩往還案内所、菊寿堂、岡藤呉服店、La_chic、大路ロビー、茶房おかだ、杉山たたみ店、山口ふるさと伝承総合センター、山口風月堂、冨田大内塗の15カ所だ。
「生け花アート」には、山口市内の8団体が協力。竪小路の各所に生け花が創作・設営される。
10月にオープンしたばかりの「築山跡史跡公園」では、5日(土)と6日に「八坂の森の音楽会」(雨天の場合は中止)が開催される。5日午前11時から午後4時までの「アコースティックライブ」には8組が出演。6日正午から午後3時までの「うた広場-合唱のつどい」には7組が出演する。また、同所には「ハンドメイドマーケット」も登場。食品や手作り雑貨などが販売される。
期間内、同エリア内の13カ所には、竪小路のロゴマークがあしらわれた軒先のれんが掲げられる。このロゴは、竪小路の「竪」の字と源氏香図※「御幸」とを合わせたもので、書家・美術家の赤岩保元さんがデザインした。52パターンある源氏香図の中から、竪小路周辺の大路小路の町筋をイメージさせる形で、「御幸」という言葉そのものが八坂神社の祭礼「山口祇園祭」の「御神幸」「御還幸」のように往来へのお出ましを示すこと、「お幸せに」という意味にも通じることから選ばれた。
また、昨年開発されたお香「竪小路香ブラック」「竪小路香ホワイト」も、「ハンドメイドマーケット」で購入できる。香山公園の風、一の坂川のせせらぎ、龍福寺参道の紅葉など大殿地域の自然をモチーフに、二つのオリジナルの香りが創作。焚いてもお香の灰が崩れない新技術を導入しており、色の変化も楽しめる。価格は各1000円(税込み)。
資金支援を呼びかけ
なお、昨年までは山口市からの資金援助によって開催してきたが、今年の支援はなくなった。それでもこの企画は続けるべきだと同実行委は、クラウドファンディングによる一般からの支援を呼びかけている。詳細は、支援サイト(https://readyfor.jp/projects/106080)を参照のこと。期限は11月25日(金)午後11時。
※源氏香(図)とは
香道の組香の一つ。5種類の香をそれぞれ5包ずつ計25包つくり、任意に5包を取り出して焚き、他の人々がその異同をききわけて、5本の縦線に横線を結んでできる52の図で示しあてるもの。各図には、源氏物語54帖(桐壺と夢浮橋を除く)の帖名がつけられている。