2011年から鴻の峰山道沿いの私有地で木の伐採や花を植栽するなど、景観整備に取り組んでいる。中腹に作った展望所は山口市内の景色を180度楽しむことができるポイントとして、登山者からも親しまれている。
平均すると週に2回ほどは山に入る。「仮に5年放置したら、眺望は望めなくなるだろう。憩いの場になったからには整備し続けなければ景観は保てない」と話す。
かつて同所は、家電やタイヤなど、不法投棄の“ゴミの山”だったという。慣れないチェーンソーを持ち出して何度か危ない目に遭ったり、花を荒らす野生動物に頭を悩まされたりしながらも、「すばらしい眺めと、喜ぶ人々に出会え、整備してよかった」と笑顔を見せる。
趣味は、バイオリン、ピアノ、漢詩、お菓子作りなど多数。
【プロフィル】1950年8月、宇部市生まれの72歳。60歳を迎えた2010年にトヨタ自動車を退職し、愛知県から妻の実家のある山口市へ移住。自宅裏にそびえる鴻の峰の私有地について義父から聞き、ゴミの処分や木の伐採、花の植栽を始めた。