保護司として長年尽力した功績が認められ、令和4年秋の褒章で藍綬褒章を受けた。「長い間務めただけで本当に役に立ったのだろうか」と謙虚に話す。
1996年に先輩住職の勧めで保護司の委嘱を受けて2022年で26年。少年院を出た子どもと接していて感じることは、「一人一人は本当に素直。環境や周囲の人間による間違った教育などが弊害をもたらしている」。
山口保護区保護司会会長、曹洞宗保護司連合会山口県支部会長などを務め、2021年山口市に設置された再犯防止推進協議会の会長にも任命された。「検挙される人の中で約半数が再犯者。再犯を防止すれば犯罪はもっと減る。犯罪に巻き込まれる少年少女が減るように」と若者の未来に思いをはせる。
信条としていることは「できることをできるだけ」。
【プロフィル】1947年熊毛郡田布施町にある曹洞宗の寺院蓮成寺の長男として生まれる。地元の高校を卒業し、神奈川大へ。会社員などを経た後、仏門に生きることを決意。瑞應寺(愛媛県)、光善寺(宇部市)で修業を積み1995年、廣澤寺(山口市黒川)住職に。