ご近所の幼稚園児昴君が絵本を持って遊びに来た。パッと本を開き「このうんち誰のでしょう?」と鼻の穴を膨らませて得意げに言った。
黒々とした10㎝ばかりの実物大のうんちの写真があり『のりのつくだ煮をかためたようなうんち』との添え書。「ヒントはね、アシカかジュゴンのどちらかでーす」。「ジュゴン」と適当に答えた。「当たり」「どうして真っ黒のうんちなの?」「書いてあるでしょ。ジュゴンはね、アマモなどの海草を食べるの。消化率は90%になるんだよ。だからうんちは黒くて艶々してるんだ」「ふーん、昴君、幼稚園なのに字が読めるんだね」。次々にうんちを見せられクイズは続く。四角いうんちに目が留まった。うんちは細長いものと思っていたから、不思議で、昴君から本を奪い取り読んだ。“ウォンバットは乾燥地帯に住み、食べた物から水分を吸収する。うんちは直腸で作られ、直腸のひだはみぞが深く、ここにうんちが長く留まる(約二週間)と角ばった形になる。四角なら岩の上でも転がらない。縄張りを知らせるのに良い形なのだ”
幼稚園児の持ち込んだうんち絵本は奥が深い。刺激され『ウォンバットのうんちはなぜ、四角いのか?』(高野光太郎)を買った。今度は私が難易度の高いうんちクイズを幼稚園児に出してやろう。