優れた技能を持つ職人や技術者をたたえる「現代の名工」(令和4年度)に選ばれ、11月に厚生労働大臣から表彰された。
西洋料理を専門とする調理人で、ホテルシェフ時代には県内でいち早く「クックチル方式」を導入。加熱調理後、急速に冷却し、食事を提供するタイミングで再加熱する方式で、高度な技術の均一化と衛生管理の徹底を可能にした。さらに、「真空調理」を活用して、高齢者のえん下機能レベルに合わせたつぶし食を開発。大量調理の現場で品質の向上と業務の効率化を図ってきた。
現在は専門学校や高校で講師として後進の育成に力を入れており、「生徒や若手シェフにさまざまなコンテストに挑戦させたい」と話す。
特技は、果物や氷を使って彫刻作品を作るカービングで、座右の銘は「日々努力」。
【プロフィル】1957年広島県生まれの65歳。山陽高(広島県)卒業後、レストラン勤務を経て防府グランドホテルへ。同ホテル、旧シャンピアホテルなどで30年以上料理長を務めた。現在は山口調理製菓専門学校講師。全日本厨房士協会県本部中央支部長。