山口県立山口高校(杉山昌史校長)演劇部による「春公演」が、3月19日(日)に山口市民会館(山口市中央2)小ホールで開催される。時間は午後3時と6時からの2回。
上演する「恋ひ恋ふれど、」は、同部顧問の淺川美代子教諭が大まかなストーリーを考え、部員が実話を挿入したり、修正を加えたりしながら「全員で作り上げた」という”青春もの”で、昨年10月の「第41回山口県高等学校演劇大会」で発表した作品だ。同大会は「第44回山口県高等学校総合文化祭(演劇部門)」も兼ねており、最優秀賞の3校が中国大会に駒を進めることができたが、同部は実質4位で涙を飲んだ。その悔しさをバネに1・2年生の部員5人は演技に磨きをかけ、3年生は高校最後の舞台となる本公演に思いのたけをぶつけるという。
学校の裏山に人知れずひっそりと建つ小さな神社。その荒れ果てた境内で、高校生の男女6人が夏祭りの準備ボランティアにいそしんでいた。しかし、”お年頃”の彼らは、手を動かすよりも「恋バナ」に花を咲かせることに忙しい。その中の一人、修は片思いの女子高生との距離を縮めたくてボランティアに参加したのだった。それを知った仲間たちは、修のために一肌脱ごうと決めたのだが―。
淺川教諭は「今年は、あのつらいコロナ休校後に入部した8人が卒業する。春公演は彼らの卒業公演でもあり、たくさんの観客に見守られながらの旅立ちになればうれしい。演技もさることながら、3年生が工夫を凝らして制作した舞台装置や音響にも注目してもらえれば」と話す。
さらに、2回公演の間の4時半からは、山口県鴻城高校演劇部1・2年生によるコメディー「えんぴつと消しゴム、それからカッターナイフ」も上演される。
すべて鑑賞は無料だが、事前に予約が必要。希望者は、デジタルチケット「パスマーケット」(https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01ube8jci4v21.html)から申し込むか、同高(TEL083-922-8511)へ電話する。