2022年度山口市美展に出展した作品「HOME」が、応募数120点の中から大賞に選ばれた。「純粋にうれしかった。故郷の山口に戻り約10年が経過したが、その間に応援してくださった方へ、受賞というかたちで恩返しできた」と話す。
作品は、版画の一種「シルクスクリーン」の技法と刺しゅうを使った100センチ四方の絵画。「地球を意味する」という中央部分には、人間の男女、動物、植物などがかたどられており、「優しさや明るい世の中になることへの願い」が込められている。
制作期間は約2カ月。シルクスクリーン専用の特殊な大型機材を所持していないため、独自の方法を模索しながら完成させた。
「芸術作品は作り続けることに意味があると思う。目に留めてもらえる場も、積極的に広げたい」と、今後の活動に意欲を見せる。
【プロフィル】1983年山口市生まれ、神奈川県育ち。英国のサリー・インスティチュート・オブ・アート&デザイン(現UCA芸術大)で美術を学ぶ。第5回やまぐち新進アーティスト大賞(2013年)で審査委員賞、14年度山口市美展で教育委員会賞を受賞した。