2023年の公示地価(基準日:1月1日)で、山口市の「標準地」の平均価格(1平方メートル当たり)は、住宅地(12地点)が3万6900円、商業地(9地点)が7万7900円。全国47都道府県庁所在地中、住宅地が45位で商業地は42位と、どちらも昨年と順位は変わらなかった。また、住宅地は県内17市町(阿武町と上関町は地点なし)中5位(昨年は6位)で、商業地は同じく3位(同3位)だった。
山口市の平均変動率は、住宅地がプラス0.7%(同プラス0.6%)で商業地はプラス0.4%(同プラス0.1%)。都道府県庁所在地における順位は、前者が昨年の19位から24位、後者は同じく22位から31位に落ちた。全国的に地価が回復傾向にある中で、相対的に山口市の順位は下がっている。
一方、県の標準値平均価格は、住宅地(190地点)が3万4700円で、商業地(95地点)が6万2400円。どちらも全国37位だった。前者は昨年から一つ順位を上げ、後者は昨年と変わらず。全国平均(それぞれ12万5000円、60万3300円)と比較すると、住宅地は3割弱、商業地は1割強の水準だ。また、平均変動率は、住宅地がプラス0.4%(同プラス0.2%)で、商業地が0.0%(同マイナス0.3%)。全国順位は、前者が20位(同14位)で後者が24位(同21位)だった。全国平均は、前者がプラス1.4%(同プラス0.5%)で後者がプラス1.8%(同プラス0.4%)。
また、美祢市の標準値平均価格は、住宅地(4地点)、商業地(2地点)とも県内最低。住宅地は9700円と1万円を割り込んでおり、商業地は1万9000円だった。平均変動率は、住宅地がマイナス1.5%(同マイナス2.0%)で、商業地はマイナス1.1%(同マイナス1.3%)。
県内市町を平均価格の高い順に並べると、住宅地は①和木町(6万8200円)②岩国市(4万4200円)③下松市(3万8900円)④下関市(3万8800円)⑤山口市⑥周南市(3万5100円)⑦光市(2万9100円)⑧柳井市(2万8500円)⑨防府市(2万6800円)⑩宇部市(2万6600円)⑪山陽小野田市(2万4700円)⑫萩市(2万4300円)⑬平生町(2万100円)⑭田布施町(1万8100円)⑮長門市(1万6800円)⑯周防大島町(1万3900円)⑰美祢市。
商業地は、①岩国市(8万500円)②和木町(7万9900円)③山口市④下関市(6万7300円)⑤下松市(6万6200円)⑥周南市(6万4200円)⑦防府市(6万1400円)⑧宇部市(5万200円)⑨光市(4万9900円)⑩萩市(4万6400円)⑪柳井市(3万8700円)⑫山陽小野田市(3万7100円)⑬長門市(3万4300円)⑭田布施町(3万3500円)⑮平生町(2万9300円)⑯周防大島町(1万9500円)⑰美祢市。
公示地価とは、適正な地価の形成に寄与するため、国土交通省が毎年1月1日時点の標準地の価格を3月に公示するもの。一般の土地取引に対して指標を与える、不動産鑑定の規準となる、公共事業用地の取得価格算定の規準となる、土地の相続評価および固定資産税評価についての基準となる、国土利用計画法による土地の価格審査の規準となる、等が主な役割だ。