1台でも数億円の価値を持つと言われる名器・ストラディヴァリウスが11台も集結し、究極の音色を響かせる「ストラディヴァリウス・サミット・コンサート」が、2018年以来5年ぶりに山口市で開かれる。日時は5月26日(金)午後6時半からで、会場は山口市民会館(山口市中央2)。
「ストラディヴァリウス」とは、北イタリア・クレモナの名工アントニオ・ストラディヴァリ(1644-1737)父子3人が魂を吹き込み、創り出した弦楽器の総称。現代に受け継がれていない独特な製法や技術は、近代技術をもってしても解明できず、謎に包まれているという。彼らは生涯に1100余りの楽器を製造し、約半数が現存している。
本公演で使用されるのは、バイオリン7台、ビオラ2台、チェロ2台で、総額は90億円を下らない。中でもビオラは世界に10台しか現存しないと言われており、そのうちの2台が顔をそろえるのはめったにない機会だ。
演奏するのは「ベルリン・フィルハーモニック・ストラディヴァリ・ソロイスツ」。世界最高峰のオーケストラ、「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」のメンバーを中心とした弦楽アンサンブルで、1993年の同コンサート初開催時に結成された。ベルリン・フィル当局からも、その名称を冠したアンサンブルとして1999年に公に認められている。ストラディヴァリウス11台に、コントラバスとチェンバロを加えた13人編成だ。
演奏曲は、「ディヴェルティメント ニ長調 KV.136(125a)」(モーツァルト)、「2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043」(J.S.バッハ)、「2つのチェロのための協奏曲 ト短調 RV.531」(ヴィヴァルディ)、「ヴァイオリン協奏曲集『和声と創意の試み』より『四季』 作品8」(同)が予定されている。
チケット料金は、S席8000円(25歳以下4000円)、A席6500円(同3000円)、B席5000円(同2000円)。B席親子チケットは、保護者の料金に小中学生1人当たり1000円のプラスだ。同館、YCAM、山口井筒屋、KDDI維新ホール、コンビニ端末などで購入できる。未就学児は入場不可。
問い合わせは、主催する山口市文化振興財団(TEL083-901-2222)へ。