一の坂川周辺で国指定天然記念物のゲンジボタルが見ごろとなる今年の「ほたる観賞Week!」は、5月27日(土)から6月2日(金)まで。初日の27日には、周辺エリアを会場に「ほたる祭り」が開かれる。
山口ふるさと伝承総合センター(山口市下竪小路)では、午前9時から各種展示を見ることができる。大殿小児童によるホタルをモチーフにした約600点の作品、ホタル飼育に関する説明パネル、ホタルの発光と同じリズムで光る蛍かごランタン、陶芸ランプシェードなど。午後4時には、毎年人気の陶芸品即売会やお茶席なども始まり、開館時間も午後8時まで延長される。
同センターなどエリア内28の店舗、施設、個人宅の軒先には、らせん状の「蛍かご」が6月12日(月)までつるされている。任意団体「つむぎラボ」による6年目の取り組みで、メンバー5人が120個を、初夏の風物詩として定着させようと製作・飾り付けた。27日には同センターで、「蛍かご」の製作体験をすることもできる(午後4時~、300円)。
C・S赤れんが前、亀山公園ふれあい広場、一の坂川交通交流広場には露店がズラリと並び、6時からはC・S赤れんが前芝生広場が無料休憩所の「野外くつろぎコーナー」にもなる。
また、200個のキャンドルが大殿春秋会によってともされる「ほたる回廊」は、一の坂川多目的広場にお目見え。さらにこの日は、下竪小路にある十朋亭維新館と大路ロビーも、8時まで開館延長される。
周辺の道路は、6時から10時まで車両交通規制がかかる。そのため、臨時駐車場が山口県立山口図書館と山口県庁周辺に、臨時駐輪場が一の坂川交通交流広場、亀山公園ふれあい広場、同センターに設けられる。
問い合わせは、平日は山口市観光交流課(TEL083-934-2810)、土・日曜は同センター(TEL083-928-3333)へ。
今年のホタルの初見は早いが、後半に不安
「大殿ホタルを守る会」によると、同地域における2023年の一の坂川(木町橋~御茶屋橋)でのホタル(成虫)初見日は5月9日。観測を始めた2017年からの16年間において、2021年に次ぐ2番目の早さだった。同21日の発生数は134匹で、昨年同日(64匹)の約2倍だ。「順調に数を伸ばしているが、4月30日と5月7日から9日にかけての大雨によって河川敷が水没したため、そこに生息していたサナギは全滅したと思われる。今光を放っているのは、気温の高い石垣で早目に成虫になったホタルだと推測されるので、後半の減少が心配だ。乱舞のピークはちょうど『ほたる観賞Week!』のころだと考えられるが、見られるうちに見ておくことをおすすめする」と、同会の岡田勝栄事務局長は呼びかける。
ホタルは午後8時ごろから光り始め、8時半から9時ごろに見ごろを迎える。