昨年6月25日に亡くなった加藤燿子さんの追悼公演「舞 ひとすじの踊り道」が、6月4日(日)午後2時から4時15分まで、山口市民会館(山口市中央2)大ホールで開かれる。主催は、加藤舞踊学院とYK Backing(山口加藤舞踊学院後援会)。
舞踊家・加藤さんは、1928年(昭和3年)美祢市生まれ。1934年(昭和9年)に石井漠研究所名古屋支部に入所し、6歳で初舞台。東京の帝都学園女学校を卒業後、戦火のため地元に疎開し、そのまま山口県に定住。1948年(昭和23年)、山口市に加藤舞踊学院を設立した。以来、県内での公演は200回以上、創作作品は1200余り、指導した生徒は1万人以上と、山口県の現代舞踊をリードしてきた。さらに、現代舞踊協会中国支部長、山口県洋舞連盟理事長、山口市文化協会会長など要職も歴任。受賞歴も多数あり、地域の文化向上に寄与してきた。
今回の追悼公演では、加藤さんの90年におよぶ舞踊人生を振り返るとともに、創作・指導者としての75年間で遺した名作・代表作が上演される。演目は、6歳での初舞台の曲「青い目の人形」、大切に踊り続けた「男なら」、指導を続ける傍ら自身も師事した恩師・江口隆哉氏への供養で制作した「粗供養」、2002年に東京・新国立劇場で上演した「雀のかあさん」、中原中也の詩をモチーフにした数々の作品から「帰郷」「春と赤ん坊」「南無ダダ」など。
ゲストには、日本のモダンダンス界をけん引する存在の本間祥公(よしき)、中原中也記念館の中原豊館長、同学院やスタジオFで学んだヒップホップダンサー・HJM(ハジメ)の3人を迎える。
さらに当日は同館展示ホールで、加藤さんの衣裳、写真、各種資料などが、午前10時から午後6時まで展示される。
前売り券は、指定席4000円、自由席3000円(高校生以下2000円)で、同館とYCAMで購入できる。また、同学院(TEL083-922-1963)に連絡すれば、当日の取り置きも可能。当日券は、各500円高。