山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞している団体「西京シネクラブ」の6月例会(上映会)が、6月24日(土)に山口県教育会館(山口市大手町2)で開かれる。今回上映される映画は、「ペルシャン・レッスン 戦場の教室」(2020年、ロシア・ドイツ・ベラルーシ)だ。時間は、午前10時半、午後2時、7時からの3回。
ナチス親衛隊に捕まったユダヤ人青年のジル(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)は、強制収容所で処刑される寸前、自分はペルシャ人だと嘘をついたことで一命を取り留める。そして、終戦後にペルシャ語圏のイラン・テヘランで料理店を開く夢をもつ収容所のコッホ大尉(ラース・アイディンガー)から、ペルシャ語を教えるよう命じられ、咄嗟に創造したデタラメの単語を披露することで信用を取りつけた。その後も偽の"ペルシャ語レッスン"が続く中、命がけで架空の単語を創作し続けるジルは、自身がユダヤ人であることを隠し通し、生き延びることができるのだろうか──。
監督は、アカデミー賞ノミネート作「砂と霧の家」で知られる、ウクライナ出身のバディム・パールマン。短編小説から着想を得て、膨大なリサーチと綿密な取材に基づき映画化された。
主催する同クラブの大久保雅子代表は、「『言葉』の持つ大切さを感じることができる、おススメの映画」と話し、鑑賞を呼びかけている。電話予約(TEL083-928-2688)で申し込む前売り券の料金は、一般1500円。当日券は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。
なお、この映画はYCAM(山口市中園町7)でも、6月30日(金)まで1日1回上映されている。