山口市は、「西国一の御屋形様 大内氏がわかる本 文化交流編」を7月1日に発刊した。2021年7月発刊の「入門編」、2022年7月発刊の「興亡編」に続く、シリーズ3部作の最終巻となる。
このシリーズは、今に伝わる「大内文化」とその"生みの親"である「大内氏」について、市民に理解や興味を深めてもらおうと企画された。大内氏と大内文化の面白さや魅力を掘り下げつつも、イラスト、写真、図表を多用することで、分かりやすく伝えている。
第1作の「入門編」は、大内氏のたどった歩みや、現在も残る"遺産"などを総括する形で紹介。続く「興亡編」では、栄華を誇った大内氏が西日本一帯に残した足跡や、合戦を中心とした歴代当主の活躍、さらには当主を支えた家臣などを取り上げた。そして今回の「文化交流編」では、大内氏の文化的な側面にスポットを当て、国内外における多様な交流を紹介。さらに「より専門的な内容にも触れたい」との読者の声を受け、大内氏の研究者3人の特別寄稿も掲載した。
3冊ともA5判で、価格は650円(税込み)。「入門編」は112ページ、「興亡編」「文化交流編」は120ページだ。文栄堂、山口ふるさと伝承総合センター、大路ロビー、山口市菜香亭、長州苑、YCAM、狐の足あと、新山口駅観光交流センター、小郡文化資料館、鋳銭司郷土館などで購入できる。問い合わせは、山口市文化交流課(TEL083-934-4155)へ。
7月12日から作品展「イラスト展、そして裏話。」
なお、シリーズの完結を記念して、イラストを担当したtaeco(たえこ)さんの作品展「イラスト展、そして裏話。」が、7月12日(水)から17日(月・祝)まで、山口市菜香亭(山口市天花1)で開かれる。イラストに加え、イラスト制作の裏話や制作秘話が展示される。時間は午前9時から午後5時まで。
taecoさんは「大内氏の歴史を分かりやすく楽しく現代に伝えたいと、行政やクリエイターなど多くの方々が意見を出し合い、形にしてきた。イラストにはそんな方々の思いが込められている。歴史の裏側にいろんな小話が隠れているように、イラスト制作の裏側を少しだけのぞいて、大内氏の歴史をより楽しんでもらえたら」と来場を呼び掛けている。会場では、サイン入り本も販売される(先着50冊)。