一般に販売されているキュウリの重さは1本100グラム前後と言われている。仁保にはその4~5倍のキュウリがある。
仁保の伝統野菜「仁保キュウリ」は濃緑色で、長さ約30センチ、重さは400~500グラムもある。香りが高く、シャキシャキと歯ごたえがあるのが特徴だ。地元では縦半分に切って、さらに小口切りにし、塩もみや酢の物の料理によく使われる。
在来品種の突然変異か交雑によって生まれたと言われており、明治末期に仁保上郷の金坪集落で栽培。1929年には仁保キュウリの出荷組合も結成された。戦後になって生産は一時休止されたが、1978年に仁保農協によって復活。現在は13戸の農家が生産し、道の駅などに出荷している。