「山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞する」ことを目的に活動している「西京シネクラブ」の8月例会(上映会)が、8月26日(土)に山口県教育会館(山口市大手町2)で開かれる。今回は、「崖上のスパイ」(2021年、中国)を、午前10時半、午後2時、7時からの3回上映する。
1987年の監督デビュー作「紅いコーリャン」でベルリン国際映画祭金熊賞を、「秋菊の物語」(1992年)と「あの子を探して」(1999年)でベネチア国際映画祭金獅子賞を、「活きる」(1994年)でカンヌ国際映画祭審査員グランプリを受賞するなどした巨匠、チャン・イーモウの監督作品。2008年夏季・2022年冬季の北京オリンピックで開会式・閉会式の総合演出を担当するなど、華やかなフィルモグラフィーを築いてきたイーモウ監督が、初めてスパイ・サスペンスに挑んだ作品だ。中国のアカデミー賞にあたる2021年金鶏奨で、監督賞、主演男優賞(チャン・イー)、撮影賞を受けた。さらに、第94回アカデミー賞国際長編映画賞の中国代表作品にも選ばれた。日本では、2021年の東京・中国映画週間で「懸崖の上」の邦題で初上映され、2023年2月に「崖上のスパイ」のタイトルで劇場公開された。
1934年冬、満州国のハルビン。ソ連で特殊訓練を受けた共産党スパイ・チームの男女4人が極秘任務を遂行するため現地に潜入。だが、仲間の裏切りによって、その内容は特務警察に察知されていた。彼らは、特務の執念深い追跡や次々と放たれるわなを突破し、命がけのミッションを完遂できるのか…。
主催する同クラブの大久保雅子代表は、「目の離せないストーリー展開は言うまでもなく、真冬の雪景色に立つ黒ずくめの人物といった、白と黒のコントラストを利かせた映像美にも注目を」と話し、鑑賞を呼びかけている。
電話予約(TEL083-928-2688)で申し込む前売り券の料金は、一般1500円。当日券は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。