山口県が公表した2023年地価調査(7月1日時点)で、山口市の基準値平均変動率は、住宅地(33カ所)がマイナス0.1%(前年はマイナス0.2%)、商業地(12カ所)は0.4%のプラス(同0.5%)だった。住宅地の下落率、商業地の上昇率ともに、前年から縮小した。
山口市の基準地平均価格(1平方メートル当たり)は、住宅地が2万7200円で県内19市町中6位。一方商業地は、5万9300円で3位だ。また、全国47都道府県庁所在地で比較すると、住宅地は前年と変わらず46位で、商業地は一つ順位を上げ45位だった。
山口市内の基準地で県内の「価格上位」に入ったのは、住宅地が「白石1-11-9」の7万200円(8位)と「後河原字片岡214番3」の6万8900円(10位)の2カ所。商業地は「小郡明治2-7-24」の11万円(3位)、「中央1丁目201番」の9万5600円(4位)、「緑町2-20」の8万6000円(7位)の3カ所だった。再開発の進むJR新山口駅北口前の「小郡明治2-7-24」の上昇率3.8%は県内トップ。ちなみに、同地点の前年の上昇率は7.5%だった。逆に「下落率上位」には、住宅地は「阿東生雲中字中村744番2」(5000円)のマイナス3.1%(8位)と「阿東徳佐中字下市3032番1」(8920円)のマイナス3.0%(10位)が、商業地は「徳地堀字中出雲合1705番1」(1万5800円)のマイナス2.5%(5位)と「阿東徳佐下字沖長沢45番10外」(1万1900円)のマイナス2.5%(6位)が入った。
一方、美祢市内基準地の平均変動率は、住宅地(10カ所)がマイナス2.1%(前年はマイナス2.5%)、商業地(3カ所)はマイナス1.4%(同マイナス2.3%)だった。住宅地は、上関町(マイナス3.2%)と周防大島町(マイナス2.2%)に次ぐ下落率県内3位。商業地も、周防大島町(マイナス3.3%)、上関町(マイナス3.0%)、阿武町(マイナス1.8%)に次ぐ下落率県内4位だ。どちらも、市部では最も下落幅が大きかった。平均価格は、住宅地が5800円で、県内19市町中最低。商業地は1万3500円で、同じく県内最低(和木町は地点なし)だった。「下落率上位」には、住宅地が「美東町赤字鍔市407番1」(2380円)のマイナス3.6%(2位)、商業地は「秋芳町秋吉字生森5370番1」(8500円)のマイナス2.3%(7位)と「美東町大田字近光5481番1外」(1万500円)のマイナス1.9%(10位)が入った。
県内19市町の基準値の平均変動率は、住宅地(276地点)がマイナス0.3%で25年連続、商業地(85地点)も同じくマイナス0.3%で30年連続下落した。平均価格は、住宅地が2万5900円(全国34位)で、商業地が4万4800円(同38位)だった。
基準地価とは、各都道府県が示す土地取引の指標となる価格。不動産鑑定士の評価を参考に、毎年7月1日時点のものが公表されている。