あきまつりの日に、森でいちばん大きなぶなの木の「ぶなじい」に会いに行こうとして迷子になった4ひきのこうさぎきょうだいのおはなしです。
最初のうちは元気いっぱい歩いていた4ひきでしたが、ふと立ち止まると、森は一面おちばにおおわれていて、どこに道があるのかわかりません。
途方にくれた4ひきの耳に届いたのは、かすかな歌声。それを頼りにすすんでいくと、金色のはっぱをまとったぶなじいを見つけることができました。
ほっとした4ひきは、ぶなじいの大すきな「おちばおくりのうた」を歌いました。
「おーくれおくれ
おーちばおちば
てんまでおくれ」
それから4ひきは、ぶなじいにもらった大きなはっぱにつかまって、無事家に帰ることができました。
この作品の絵を描いた出久根育さんは20年以上前からチェコのプラハに住み、そこで創作活動に励んでおられます。今の季節、プラハの森は、この絵本のように金色に輝いているのだろうと、遠い国の秋景色を想像しながら読みました。
のら書店
作:わたりむつこ
絵:でくねいく
ぶどうの木代表 中村 佳恵