生活協同組合コープやまぐち(TEL083-995-3600)の創立60周年記念式典が、10月10日に湯田温泉のかめ福オンプレイスで開かれた。県内の行政、全国の生協、取引先等の関係者と組合員ら、約320人が出席した。
60周年記念動画の上映に続き、山崎和博理事長が開会あいさつ。「1963年8月の設立から『還暦』を迎え、誕生した年と同じ十干十二支がまた巡ってきた。あらためて原点に立ち返り、未来に向けた活動を進めていきたい」と述べた。
さらに、これから目指す姿「2030ビジョン」についても説明。同ビジョンは、基本理念に「一人ひとりの願いを寄せ合い、私たちのまちに人間らしい豊かなくらしの創造を」、テーマに「つながる・創る 共に生きる未来!」、方針に「生涯にわたる心豊かなくらし」「安心してくらし続けられる地域社会」「誰一人取り残さない、持続可能な世界と元気な山口県」「組合員と職員誰もがイキイキと輝く生協」「より多くの人々がつながる生協」の五つを掲げている。そして、ビジョン前半までの2025年度までを中期計画「デザイン2025」と設定。総事業高260億円(2022年度は約231億円)、組合員数25万人(同21.7万人、県内世帯数比36.6%)を目標とした。さらに、老朽化の進む宅配事業所の新設移転や店舗事業の拡大などに取り組み、「県民の過半数が加入する生協」を目指すとしている。
有吉顧問が出版 「山口トライ! 還暦迎えたヨ、私たちのコープ」
生活協同組合コープやまぐちの元理事長で顧問の有吉政博さんが、このほど「山口トライ! 還暦迎えたヨ、私たちのコープ」(幻冬舎、46判332ページ、1700円+税)を出版した。
2021年の5月から11月にかけて山口新聞に有吉さんが連載したコーナー「咲かせようね。みんなの夢を」を、大幅に加筆修正。勤続50年のうち34年間を専務理事や理事長など役員として奮闘してきた自身の歩みと、創立6年時に入協した生協史とを重ね合わせ、コープやまぐち60周年のタイミングで世に出した。
「創業の原点」を考察し、その後の積極策と創業20年ごろの経営危機および危機からの脱出、再建後の質的変革や「地域への恩返し」という、コープやまぐちの「歴史」をたどりつつ、これまでにチャレンジ(=トライ)してきたことをまとめている。