日本唯一の「大喜利(=お題にボケるアクティビティ)の研究者・専門家」である山本ノブヒロさんによる二つのワークショップが、11月18日(土)にパルトピア山口(防長青年館、山口市神田町1)である。親子向けが午前中、大人向けは夜に開かれる。
山本さんは、1980年萩市生まれ。中学1年で不登校となり、自室でひきこもり生活を送るようになった。深夜ラジオの投稿コーナーを楽しみに毎日を過ごし、まれに登校する教室や保健室で、一度は途切れてしまった同級生や先生たちとの関係を「笑わせる」「楽しませる」ことで取り戻した経験から、ユーモアの力と魅力を強く実感するようになった。だが、全日制の高校は続かず、アルバイトをしながら通信制高校に入学しなおし、1年遅れでの学生生活を再スタート。1999年にPCを購入してインターネットを始め、ウェブ上に開設した掲示板で全国の不登校の子を持つ保護者とのつながりを持つように。東京、大阪等で複数回のオフ会を開催するなど、「学校に行かない子」でありながら、学校に行かない子の保護者を支援、ネットワーキングする活動をしていた。高校卒業後、2000年に立命館大学、その後大学院にも進学。教育社会学・学習環境デザインを専攻し、教員免許を取得するも、会社員として上京。専門職向けセミナーの企画運営、教材・社内教育マニュアルの作成など、人材育成分野の実績を重ねた。2010年からその傍らで「山本妄想社」の名で「オオギリスト」として活動。お笑いライブやバラエティーイベントへの出演を重ねるなかで、漫才やコントとは異なる、大喜利の「お題にボケる」という営みに、学習効果の高さ、教材としての可能性を強く感じるようになった。2017年には青山学院大学でワークショップデザインを学び直し、参加型学習プログラムとしての「大喜利ワークショップ」を確立、学習支援業をスタートさせた。翌2018年には日本初となる「習い事としての大喜利教室」を新宿に開校し、2019年からは法人向けの「大喜利研修」を始めた。お題にボケるプロセスと構造、環境設計を「大喜利メソッド」として体系化し、これまで延べ4500人以上に「オモシロの科学」を伝授してきた。
ことばであそぼ
対象は、小学生とその保護者。「ことばカード」を組み合わせる「合体ことば」、ことばを埋めて物語を進める「虫食い!? ものがたり」など、言葉を使ったゲームを通して、柔軟な発想力や想像力、親子のコミュニケーションスキルを深める。言葉が書かれたカードを活用し、語彙(ごい)力に差があっても、「自分のアクションで相手が笑う」体験をする。
開催時間は午前10時から正午までで、定員は40人(先着)。参加費は1組500円。
大喜利ワークショップ
対象は、高校生から大人まで。日常のコミュニケーションにどのように「無意識の先入観や偏見」が織り込まれているか、ビジネスシーンで役立つ雑談力や質問力など、「互いを傷つけず笑顔にする」コツを、座学と体験ワークを通して学ぶ。
開催時間は、午後6時から8時までで、定員は30人(先着)。参加費は1人500円。
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どちらも、参加するには事前申し込みが必要となる。申し込み・問い合わせは、主催するこどもステーション山口(TEL083-925-1486)へ。また、未就学児の入場はできないが、託児サービス(1人500円)が用意されている。希望者は、11月9日(木)までに申し込むこと。
「日本唯一の『大喜利の先生』が伝授する"オモシロの方程式"。暮らしや仕事にも生かしやすいユーモアづくりの体験ワークショップで、ぜひコミュニケーションスキルを深めて」と同団体。