第48回山口県商工会議所議員大会が、10月12日にKDDI維新ホールで開かれた。
これは、県内14の商工会議所(商議所)に所属する議員が年に1回集う場で、山口市での開催は2012年以来11年ぶりとなる。会場には、約250人の県内企業の経営者らが集結した。
宇部商議所の杉下秀幸会頭(UBE顧問)が開会宣言。国歌斉唱、物故者議員への黙とうなどに続き、県商工会議所連合会の川上康男会頭(下関商議所会頭、長府製作所会長)が主催者あいさつ。「物価高、人手不足、後継者不足、インボイス制度導入、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進など、県内企業を取り巻く経営課題は多い。昨夜、将棋の藤井聡太さんが八冠を達成し、どの朝刊も1面は『藤井、初の八冠』だった。暗いニュースが多い中、この明るい話題が景気にプラスに働くことを期待したい。今後も県内商議所が密接に連携し、一致団結して乗り切ろう」と話した。続いて来賓による祝辞などが寄せられ、防府商議所の羽嶋秀一会頭(羽嶋松翠園会長)が閉会宣言を述べ、大会は終了した。
KDDI元社長 小野寺正さん講演も
続いて、KDDI元社長の小野寺正さんが「技術革新と地域企業」の演題で記念講演。
小野寺さんは、河野康志山口商議所会頭(マルニ社長)が第二電電(DDI)在籍時の上司にあたり、かつ会場となったKDDI維新ホールのネーミングライツのご縁もあり、講演依頼を快諾したという。
講演では、「アナログからデジタルへの移行期にソフトウエアへの関心が低すぎたことなどが『失われた30年の原因』の一つ」「DXは、『トランスフォーメーション』こそ目的で『デジタル化』は手段でしかないが、逆にとらえる人が多い」「地域住民にとって必要な事業を行い、地域の歴史・文化の担い手となるのが『地域企業』」といった内容を話し、終了後には山口商議所の椙山一生副会頭(萩山口信用金庫理事長)が謝辞を述べた。
その後、山口グランドホテルに会場を移して、交流会も開かれた。