山口大学国際総合科学部の教授で哲学者の小川仁志さんによる講演会「生活に役立つ『わかりやすい哲学』の話」が、11月19日(日)午後1時半から3時まで、山口県セミナーパーク(山口市秋穂二島)で開かれる。
小川さんは、1970年京都府生まれ。京都大学法学部を卒業後、伊藤忠商事社員、フリーター、引きこもり、名古屋市職員、名古屋市立大学大学院生、徳山高専准教授、米プリンストン大学客員研究員などを経て現職と、異色の経歴を持つ。大学で教える傍ら、商店街で「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践。また、テレビをはじめ各種メディアにも積極的に露出し、哲学の普及に努めている。NHKEテレ「ロッチと子羊」や、TYS「mix」等にレギュラー出演中。著作も多く、「世界が面白くなる! 身の回りの哲学」(あさ出版)や「55人の哲学者が答える大人の人生相談」(ワニブックス)等100冊以上になる。
小川さんは「日本では哲学はあまり知られていないが、その中には日常生活にも役立つハッとするような考え方がたくさんある。そういう考えをわかりやすく伝えようとこのテーマを選んだ。愚かな方がいいと考えるエラスムス、人は悩むからこそいいと考えるフランクル、否定する方が発展すると考えるヘーゲルなど、歴史上の哲学者たちの常識を越えたすごい思考法を紹介しつつ、誰もがまねすることのできる方法を伝授する。きっと日常がもっと楽しくなるはず」と講演会の内容を説明する。
聴講は無料だが、事前申し込みが必要。希望者は、ウェブサイトの申し込みフォーム(https://hito21.jp/form/2023082513492606.html)からか、はがきに講座名、希望人数(2人まで)、氏名・ふりがな、郵便番号、住所、電話番号を明記し、山口県ひとづくり財団県民学習部(〒754-0893 山口市秋穂二島1062)へ。締め切り(必着)は11月1日(水)で、定員(150人)を超える応募があった場合は抽選となる。
この講演会は、同財団が「山口県内にゆかりのあるひと・ものについて県民に紹介する」目的で開催している「山口ひとものがたりセミナー」の一つ。2020年度までは「きらり山口ひとものがたりセミナー」のタイトルで県内の歴史・文化等を学ぶ内容だったが、現在はジャンルを問わず広く県内を掘り下げることとしている。