秋吉台国際芸術村(美祢市秋芳町)で、11月4日(土)午前10時から午後5時まで、「秋吉台芸術祭」が開催される。1998年8月の"開村"から25年を迎えた同施設の記念事業だ。
三隅町(現長門市)出身で、2024年に没後50年を迎える洋画家・香月泰男に焦点を当て、作品展示と、舞台「組曲『香月泰男』」の2本立てで、その半生に迫る。
展示
「雪の朝」「<私の>地球」など、香月泰男美術館所蔵の作品11点が、同施設内ギャラリーに展示される。午前10時から午後5時までで、観覧は無料。
舞台(第1部)
第1部では、香月泰男美術館の学芸員が作品を解説。午後2時開演。展示プログラムや第2部「組曲『香月泰男』」で使用される作品の解説に加え、香月の人柄についても聞くことができる。
舞台(第2部)
休憩をはさみ第2部は「組曲『香月泰男』」(構成・台本:吉田稔、 作曲:田中照通)。香月の半生を、語り(ナレーション)と合唱付き小編成オーケストラで表現する音楽作品だ。山口県出身だったり、山口に縁のある演奏家および市民団体が出演する。
香月泰男役の藤田卓也(テノール)と妻・婦美子役の松原淳子(フリーパーソナリティー)の語りによって、音楽・情景が進み、場面に沿った香月の作品がステージ後方に投影される。
オーケストラは、この舞台のために特別編成される。指揮は、日欧で多数のオーケストラ、アンサンブル、オペラで指揮を担当してきた杉山洋一が務める。演奏メンバーは、山口県交響楽団、手嶋沙織(ピアノ)、井出崎優(アルトサックス)、田中智春(電子オルガン)。さらに、女性コーラスグループ「Feminine Chor さくら」(美祢市)が合唱で、長宗敦子(能楽師)が舞で参加する。
入場料は、一般2000円、学生1000円。未就学児は入場不可。チケットの予約は、同施設へ電話(TEL0837-63-0020)またはウェブサイトの専用申し込みフォーム(https://aiav.jp/apply/?event=21494)から。
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「香月は、抑留体験の『シベリア・シリーズ』を画業として描き続けたが、家族や身近なものを描く軽やかな一面も併せ持っていた。その姿を"お話"と"絵"と"音楽"を通じて垣間見ることができる企画。「山口」ならではの作品を、ぜひ楽しんで」と同施設。