お地蔵様が44カ所に安置され、2011年には「SUEおじぞうさんMAP」も発行された陶。人々の生活と深く関わりを持つ。
“お地蔵様のまち”として知られる陶地域で、特に有名なのは、西陶の県道脇に祀られている「八伏地蔵様」だ。8月24日の「地蔵盆」には地域の人たちによって毎年「お接待」が行われ、参拝者に対して食べ物が振る舞われる。
また、1955年頃まではユニークな風習が続けられていた。祝言を挙げる家に、化粧をした八伏地蔵様が青年団の若者たちによって担ぎ込まれていたという。一種のにぎやかしではあったが、“座りがいい”お地蔵様にあやかり、新婦に「婚家に末永く居座ってほしい」という意味も込められていた。