山口博物館では、企画展・手鑑「多々良の麻佐古」―中世大名大内氏文書の粋―、(令和6年2月4日まで)を開催中です。
この「多々良の麻佐古」は、元長州藩士で、明治期に宮内省の要職を歴任し、能書家としても知られる杉孫七郎(1835~1920)が、かつての主家である大内氏の書跡を蒐集し、文書集に仕立てたものです。
大内弘世から義長に至る大内氏歴代当主の文書が並ぶことに加え、書下・安堵状・下文・連署状など様々な書式の文書が含まれ、中世武家文書の様式を通覧できる点が特色です。また、これまで史料集等に未掲載の古文書を多く含むなど、大内氏及び山口県の中世史研究においても貴重な資料となっています。
この機会に大内氏歴代文書の魅力をご堪能ください。詳しくは山口博物館ウエブサイトで。解説書や出品目録も同サイトから無料でダウンロードできます(こちらから)。
山口県立山口博物館 主任 山田 稔