山口日仏協会(藤川哲会長)による「フランス文化講演会」が、2月10日(土)午後2時から、山口大学大学会館(山口市吉田)で開かれる。
同大学人文学部の竹中幸史教授が「英雄か独裁者か~ナポレオン・ボナパルトの虚像と実像」の演題で話す。「フランス革命の落とし子」とも言われ、英雄のイメージが広く浸透しているナポレオン。ジャック=ルイ・ダヴィッドが描いた「サン=ベルナール峠を越えるボナパルト」は、白馬に乗るナポレオンの「アルプス越え」を勇壮に描いているが、「実際に乗っていたのは寒さに強いラバ(ロバと馬の交配種)だった」など、われわれの抱いているイメージと実像との間に相違があることが、研究によりわかってきた。フランス革命史が専門の竹中さんが、独自の切り口でナポレオンの"虚像と実像"に迫る。
また、講演後の3時半から4時半まで、茶話会も開かれる。
聴講料は一般1800円で、学生と同会会員は1000円。参加希望者は、同協会のウェブサイト(https://yamaguchi-france.org/event/202402_kouenkai/)から申し込む。
「『余の辞書に不可能の文字はない』という言葉さえ、ナポレオン自身が言ったのか、実ははっきりしていない。2021年に没後200年を迎え、再び注目が集まっているナポレオン研究の最前線に触れてみて」と藤川会長。