はあちゃんとみいちゃんとまあちゃんは仲よし三人組。はあちゃんとみいちゃんは髪の長いのが自慢ですが、まあちゃんの髪はおかっぱです。でもまあちゃんは、自分もずっとずっとずーっと長くするんだ、と宣言しました。
その長さたるや―橋の上からつり糸がわりにおさげをたらすと、川の魚がつれるほど。また、二本のおさげをぴーんとはって木に結んだら、うち中の洗濯物がいっぺんに干せるほど。
「そんなに長いと、洗うのが大変じゃない?」という二人にまあちゃんは「川岸にねそべって川の流れで洗えば大丈夫」と答えます。
そのうえ、パーマをかけたら髪が森になり、りすも小鳥もいっぱい集まってくる、というのです。
まあちゃんのとてつもないはなし、おとなが聞いたら「そんなこと、できるわけないでしょ」と一蹴してしまいそうですが、はあちゃんとみいちゃんは、うっとりして言いました。
「それって たしかに とってもいい…」
髪がのびたらどんなことができるかな?、三人の空想はこの先まだまだ大きく広がっていきそうですね。
福音館書店
作:たかどの ほうこ
ぶどうの木代表 中村 佳恵