メシエマラソンって何?と思いますよね。先月行われた東京マラソンのように人が走るわけではありません。メシエマラソンとは、天文分野で春によく聞かれる言葉です。
「メシエ」とは、18世紀のフランスの天文学者シャルル・メシエが、彗星と誤認される銀河などの天体110個をカタログにまとめたリストのことです。M51(写真)というようにカタログ順に数字がつけられています。メシエ天体は春の星座付近に多く見られます。冒頭のメシエマラソンとは、春分の日あたりに一晩で107個のメシエ天体を見ようというマラソンのように過酷な天体観測の楽しみ方です。
山口博物館でも5月に「春のメシエ天体を見る会」を開催します。限られた時間ですが、メシエ天体をできるだけたくさんご覧いただこうと考えています。興味のある方は当館ホームページよりお申し込みください。
山口県立山口博物館 天文担当学芸員 岩村 和政