2024年4月1日付で山口県弁護士会の会長に就任した。任期は2025年3月までの1年間。「弁護士は敷居が高いと思われがちだが、目指すべきは社会生活上の医者。トラブルが起きたり、起こりそうになったりしたら気軽に相談してほしい」と話す。
2013年に周南市で発生した5人殺害事件の遺族代理人弁護士を務めた。山口被害者支援センターの理事長は2024年6月で丸8年。「日本では、加害者の人権に比べて被害者の支援が遅れている」と言い、被害者の心に寄り添い、生活を立て直すサポート体制の充実を訴える。
本年度、同会が重きを置いている活動の一つに再審法の改正がある。えん罪被害者を救済する最終手段ともいえる再審が速やかに行われるよう今年2月、法改正の案をまとめて国に提出した。「社会的に孤立している人を救済するような施策を積極的にしていきたい」と意気込みを語る。
【プロフィル】1969年山口市宮野生まれの54歳。山口高、中央大法学部卒。2001年に弁護士登録をし、中山・石村法律事務所に勤務。2005年、鶴法律事務所を開設。23年度県弁護士会副会長を務めた。座右の銘は「恒産なくして恒心なし」。