2023年12月に実施された「手話通訳者全国統一試験」に合格。2019年度に始まった厚生労働省「若年層の手話通訳者養成モデル事業」の講座を受けて合格した第1号だ。合格発表当日は愛媛県に帰省中で「正直驚いた。両親に直接報告できよかった」と話す。
若手の手話通訳者増加を目的に設置された同事業は、35歳以下が参加対象。山口県内では県立大で講座が開かれている。大学2年次に初心者向け「手話コミュニケーション講座」を受け、手話検定2級に合格。3年次の昨年は「手話通訳者講座」を受講して統一試験に挑んだ。どちらも単位取得につながる講座ではないため、大学が休みの日に開かれる講義に2年間通った。
合格と同時に県の手話通訳者としても登録された。平成生まれの登録者は初。「学びを深め、福祉の現場で役に立ちたい」と意欲を見せる。
【プロフィル】2002年7月、愛媛県生まれの21歳。高校まで地元で過ごし、山口県立大へ進学。現在、社会福祉学部4年。手話サークルに所属し、学業の合間を縫って老人ホームでのアルバイトにも精を出す。社会福祉士の国家試験合格を目指して受験勉強中。