映画「ぼくは君たちを憎まないことにした」(2022年、ドイツ・フランス・ベルギー)が、5月11日(土)に山口市民会館小ホール(山口市中央2)で上映される。時間は午前10時半、午後2時、7時からの3回。国内では昨年11月に公開された映画で、「山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞する」ことを目的に活動している西京シネクラブ(大久保雅子代表)が主催する。
130人以上の死者を出した2015年のパリの同時多発テロ事件で、最愛の妻を失ったジャーナリストのアントワーヌ・レリスが、事件発生から2週間の日常などをつづった世界的ベストセラーを映画化した。
2015年11月13日(金)の朝。アントワーヌは息子のメルヴィルと一緒に、仕事に急ぐ妻のエレーヌを送り出した。しかしその夜、テロ事件に巻き込まれたエレーヌは命を落としてしまう。最高の母であり、最愛の妻が、突然天国へ行ってしまった。そんな時でも息子はお腹を空かせ、砂で遊び、絵本の読み聞かせをねだる。誰とも悲しみを共有できない苦しみと、これから続くワンオペ育児への不安をはねのけるように、アントワーヌは手紙を書き始めた。妻の命を奪ったテロリストへの手紙は、息子と2人でも「今まで通りの生活を続ける」との決意表明であり、亡き妻への誓いのメッセージ。一晩で20万人以上がシェアし、新聞の1面を飾ったアントワーヌの「憎しみを贈らない」詩的な宣言は、動揺するパリの人々をクールダウンさせ、テロに屈しない団結力を芽生えさせていく―。
監督は、「陽だまりハウスでマラソンを」(2013年、ドイツ)のキリアン・リートホーフ。主演は、「万能鑑定士Q-モナ・リザの瞳」(2014年、日本)で綾瀬はるからと共演した、「エッフェル塔 創造者の愛」(2021年、フランス・ベルギー・ドイツ)のピエール・ドゥラドンシャンが務めた。妻のエレーヌ役はシンガーソングライターでもあるカメリア・ジョルダーナ、メルヴィルは当時3歳だったゾーエ・イオリオが演じた。
チケットは、当日会場で販売。料金は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。電話予約(TEL083-928-2688)すれば、一般料金のみ1500円に割り引きされる。