国際交流講演会「日本とスペインの500年の交流史~相互のビジュアルイメージから学ぶ」が、6月1日(土)午後2時から3時まで開かれる。会場は県政資料館(旧県会議事堂、山口市滝町1)で、聴講は無料。
講師を務めるのは、フロレンティーノ・ロダオ・ガルシアさん。彼は、スペイン・マドリードのコンプルテンセ大学の教授で歴史家だ。同大学で現代史の博士号を取得し、さらには東京大学教養学部地域文化研究で文学博士号も取得。日本を含むアジアとスペインの関係を専門としており、ハーバード大学など世界有数の大学でも研究経験を積み、慶応義塾大学や東京外国語大学などで後進への教育にも携わっている。2018年度には、「スペインにおける日本研究の促進に尽力し、両国の友好親善関係に寄与した」と、外務大臣表彰も受けた。
スペインと日本との関係は、約500年前の1549年に宣教師のフランシスコ・サビエル(ザビエル)が日本に到着したことに始まる。以降、2国間におけるお互いについての認識は、貿易や数々の出来事を通じて変化していった。そのことは、芸術作品、映画、アニメのキャラクターの描かれ方等にも反映されている。本講演会では、相互の認識の変遷について、芸術作品等のビジュアルイメージを通して解説される。
定員は100人。聴講希望者は、主催する山口市国際交流課(TEL083-934-2725、kokusai@city.yamaguchi.lg.jp)へ氏名等を伝えるか、応募フォーム(https://logoform.jp/form/XCim/539237)から申し込む。締め切りは、5月29日(水)。
この催しは、山口市とスペイン・パンプローナ市の姉妹都市締結45周年記念のプレ事業として開催される。両市の縁も、サビエルの来山時にさかのぼる。サビエルは、当時山口を治めていた大内義隆にキリスト教の布教を許された。時が経ち、山口側がナバラ王国の貴族の家に生まれたサビエルの功績を見直す中で、ナバラ州の州都・パンプローナ市との交流の機運が高まった。1979年、(合併前の旧)山口市の市政50周年を機に、当時の堀泰夫市長ら14人が1月下旬に同市を訪問。4月にはパンプローナ市のベラスコ市長夫妻ら6人が山口市での市政50周年記念式典に出席した。その翌年の1980年2月19日に、パンプローナ市で姉妹都市提携が結ばれた。