一の坂川周辺で国指定天然記念物のゲンジボタルが見ごろとなる時季に設定される今年の「ほたる観賞Week!」は、6月1日(土)から7日(金)まで。初日の1日には周辺エリアを会場に、昨年は約4万8000人が訪れた「ほたる祭り」が開かれる。
山口ふるさと伝承総合センター(山口市下竪小路)では、午前9時から大殿小児童によるホタルをモチーフにした作品、ホタルの発光と同じリズムで光る蛍かごランタン、ホタル飼育に関する説明パネルなどの各種展示を見ることができる。午後4時には、毎年人気の陶芸品即売会やお茶席、足湯の提供なども始まり、開館時間も午後8時まで延長される。
同様に、下竪小路にある十朋亭維新館と大路ロビーも、8時まで開館延長される。
同センターなどエリア内29カ所の店舗や施設、個人宅の軒先には、らせん状の「蛍かご」が6月10日(月)までつるされている。任意団体「つむぎラボ」が2018年から始めた取り組みで、1日には同センターで、「蛍かご」作りのワークショップも開かれる(午後4時~、500円)。
C・S赤れんが前、亀山公園ふれあい広場、一の坂川交通交流広場には露店がズラリと並び、6時からはC・S赤れんが前芝生広場が無料休憩所の「野外くつろぎコーナー」にもなる。
さらに、一の坂川多目的広場では、大殿春秋会によるキャンドルの飾りつけ「ほたる回廊」がある。2022年はハート、2023年は「蛍」の文字を表現。今年は200個のキャンドルで、ホタルの姿が描かれる。また、同所ではフランクフルトの販売もされる。
周辺の道路は、6時から10時まで車両交通規制がかかる。そのため、臨時駐車場が山口県立山口図書館と山口県庁周辺に、臨時駐輪場が亀山公園ふれあい広場、同センターに設けられる。
問い合わせは、山口市観光交流課(TEL083-934-2810)へ。
今年のホタルの初見は観測史上最速
一の坂川周辺に生息するホタルの保護・育成に取り組む「大殿ホタルを守る会」によると、同地域における2024年の一の坂川(木町橋~御茶屋橋)でのホタル(成虫)初見日は5月7日。観測を始めた2017年からの8年間で、最も速かった。その後も発生数は順調に伸び、同20日の数は421匹。3年ぶりに最多発生数が1000匹を超えた昨年における同日(104匹)の約4倍にまで増えた。「今のところ、順調に数を伸ばしている。今後の発生数はわからないが、例年6月第1週目にピークを迎えるので、梅雨入りが早まったりしなければ『ほたる観賞Week!』のころが見ごろになるのでは」と、同会の岡田勝栄事務局長は話す。
ホタルは午後8時ごろから光り始め、8時半から9時ごろに見ごろを迎える。