あとう観光協会の建物を過ぎ、国道9号線を横切って街道沿いに1キロも進むと、右手斜め奥に須賀神社の鳥居が見えてくる。と言っても特段深い由来などなさそうな神社だが、参道から鳥居越しに見る社殿、そしてその周囲を取り巻く情景が、何とも感じの良い雰囲気を醸し出していたので、採り上げた次第。
阿東郷土史研究会の資料によれば、創建年月不明、明治時代までは「疫神様」と呼ばれていたとあるので、おそらく疫病除けの神様なのだろう。そうだとすれば、数年前のコロナ流行時にはお参りする人も多かったことだろう。また、多くの神社同様、明治期に神仏分離令によって、近郊の神々を合祀して現在の須賀神社に名を改めたとのことである。
文・イラスト=古谷眞之助