数万個もの紅ちょうちんの炎が山口市の夏の夜空を染め上げる「山口七夕ちょうちんまつり」が、8月6日（火）と8月7日（水）の午後6時から10時まで開かれる。今年は、ちょうちん山笠とちょうちん御輿（みこし）が5年ぶりに復活。メイン会場となる山口市中心部はこの2日間、"静"（紅ちょうちんが作り出す幻想的な明かりのトンネル）と"動"（勇壮な山笠、御輿、よさこい）のさまざまな催しで彩られる。
この祭りは、室町時代に山口市を治めていた大内氏26代盛見が、先祖の冥福を祈るため笹竹の高灯籠（とうろう）に火をともしたのが始まり。それがいつしか庶民の間に広まったと伝えられており、約600年もの歴史がある。秋田の「竿灯（かんとう）」、青森の「ねぶた」と並ぶ「日本三大火祭り」の一つにも数えられている。
両日開催のイベント
同祭りの代名詞とも言える「ちょうちん笹飾り」は、中心商店街、一の坂川交通交流広場、一の坂川沿い、県道204号線に、午後6時半から9時半まで飾られる。1本あたり約40個の紅ちょうちんを数百本の竹ざおに飾りつけ、手作業で一つ一つ点灯。地域の人たちの「伝統行事を守り、伝えていこう」との強い気持ちに支えられている。アーケード内でろうそくに火がともされるのは全国的にも珍しい。
竹ざお1本あたり約20個の紅ちょうちんが浮かぶ、人の背丈ほどの「ミニちょうちんツリー」は、一の坂川交通交流広場内噴水広場とほたる広場（米屋町）、山口商工会議所前にお目見えする。ほたる広場では、短冊に願いを書いて飾りつけることができる。
「山口で日本初のクリスマスミサが開かれた」との史実にちなんだ、山口商工会議所青年部による「ちょうちんツリー」は、一の坂川交通交流広場に登場する。約200個の紅ちょうちんが飾られた高さ8メートルの"ツリー"だ。
また、好きな絵を書き入れて「世界に一つだけ」の手提げちょうちんを作るワークショップも、亀山公園ふれあい広場で開かれる（1回500円、各日午後7時～、先着300人）。
食べ物・飲み物が購入できる「レストコーナー」は、一の坂川交通交流広場と亀山公園ふれあい広場に設けられ、後者にはキッチンカーも登場する。
8月6日のみのイベント
大殿地域では「つながる大殿七夕ちょうちん」が開催。歴代大内氏を築山神社（上竪小路）で慰霊する、午後6時15分からの「大内氏御霊なごめ祭り」で始まる。八坂神社・築山神社などでの「ちょうちん笹飾り」に加え、各家庭に「軒先ちょうちん」が飾られる。
また、例年約30のよさこいチームが出演するダンスイベント「DANCE WAVE やまぐちMINAKOIのんた」が、亀山公園ふれあい広場と一の坂川交通交流広場付近で、7時から9時半まで開かれる。迫力あるダンスパフォーマンスを、間近に楽しむことができる。
DANCE WAVE やまぐちMINAKOIのんた（昨年）
8月7日のみのイベント
湯田温泉街では、中心街より30分早い午後6時に、錦川通りに並べられた「ミニちょうちんツリー」が点灯される。
また、トークショーなどが行われる「yabステージイベント」は一の坂川交通交流広場付近で7時から8時まで、「DANCE WAVE やまぐちMINAKOIのんた（後夜祭）」が同所と亀山公園ふれあい広場で7時から9時半まで開催される。
大内氏時代の明からの使節・趙秩が詠んだ漢詩「山口十境詩」が支柱に描かれた「ちょうちん山笠」と、約150個のちょうちんで飾られた「ちょうちん御輿」の巡行は、8時から約1時間。「殿御輿」「姫御輿」の2台ある御輿は、今年は殿御輿のみ登場。早間田交差点付近にお目見えする。
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交通規制や駐車場などの詳細は、公式ウェブサイト（https://y-chouchin.jp/）を参照のこと。
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