「ものづくり」が最大の強みの一つとされている山口県では、明治時代の中頃から、瀬戸内沿岸を中心に工業化が進み、現在でも、優れた技術を有する企業がたくさん立地しています。例えば、岩国市の(株)サンラインは、釣り糸の世界的なメーカーですが、現在ではプラズマを活用した表面改質技術で釣り糸だけでなく、医療や食品など様々な分野に事業を展開しています。この分野は、令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰の科学技術賞を受賞しました。この他にも、県内には世界トップクラスの技術を有した企業がたくさんあります。
山口博物館で開催している特別展「大解剖! からくりワールド」では、県内企業のユニークな技術を紹介しています。また、山口市在住の原田和明氏のオートマタも数多く展示しています。この夏は、博物館で「ものづくり」の楽しさをご堪能ください。
山口県立山口博物館 理工担当学芸員 漁 剛志