全国の過疎地などで活躍する若手医師をたたえる今年の「第11回やぶ医者大賞」が6月22日に発表され、大賞に選ばれた。「尊敬する先輩方が受賞されてきた憧れの賞だったので、うれしい」と喜びを語る。
現在は腕の悪い医者を意味する「藪(やぶ)医者」だが、その語源が「養父(やぶ)にいた名医」であったことにちなみ、兵庫県養父市が2014年に創設した賞だ。
2022年に徳地総合支所に併設整備された「山口市徳地診療所」の所長を務めている。徳地の「無医地区」にも医療を届けようと、診療所での診察に加え、全国に先駆けてオンライン移動診療車「医療MaaS(マース)」を導入。看護師と連携を図りながらの遠隔診療も可能にした。
「答えはご本人の中にある、医師はサポーター」をモットーに、患者の意思を尊重しながら日々診療に当たる。
【プロフィル】1976年防府市生まれの47歳。自治医科大卒。県立総合医療センターなどの勤務を経て、萩市見島診療所、下関市立角島診療所所長を務めた。現在、県立総合医療センターに所属し、山口市徳地診療所所長、とくぢ地域医療センター長を兼任する。