パリ・パラリンピック柔道で6日に日本女子初の金メダルを獲得した57キロ級(弱視)の廣瀬順子選手。彼女が障害を抱える前の小学5年時に入団した小郡柔道スポーツ少年団の指導者で、高校ではインターハイにも導いた。
パラリンピック当日は“柔道仲間”と山口市内でパブリックビューイングを開いて応援。準決勝を終えた時、廣瀬選手から「右ひじを痛めているので決勝は期待しないで」というメッセージが届いた。「いつもの自分なら無理しなくてもよいと言うのだが、この時はなぜか逆で」と当時の心境。決勝の体落としが決まった瞬間は「夢のようだった。どの試合も日本柔道のすばらしさを体現したようなきれいな勝ち方」とたたえる。
「彼女にはハンデから逃げない強さがある。夫でコーチの悠さん、柔道教室の後輩の活躍も力になったと思う」と話す。
【プロフィル】1975年旧小郡町生まれ。小郡小・中、県鴻城高卒。小郡衛生公社社長を務める。小郡柔道スポーツ少年団、山口市立小郡中で柔道の指導も行い、29年連続で全国大会出場に導く。2024年度優秀指導者表彰(全日本柔道連盟)も受けた。