山口ふるさと伝承総合センター(山口市下竪小路)で、「西の京ジャポニズム展」が開かれている。会期は、10月14日(月・祝)まで。
山口の伝統やものづくりを月替わりで紹介している「マンスリー企画」の9月の展示で、同施設の"ご近所"でものづくりに取り組んでいる作家を取り上げる「ご近所の作家展」の「第3弾」。昨年8月の「第1弾」では彫金作家・佐伯和章さん(KO SILVER代表)とファッションデザイナーで着物リメークデザイナーの片山涼子さん(アトリエa.p.r代表)、翌9月の「第2弾」では片山さんと竹工芸作家・調喜美子さんにスポットを当てた。今回は、片山さんと画家・牛尾篤さんによる2人展だ。
牛尾さんは、1958年島根県生まれ。1984年に多摩美術大学油絵科を卒業後、オーストリアの国立ウィーン応用美術大学で学んだ。1988年の帰国後は、全国各地での展覧会に加え、装丁、挿絵、イラストなどの仕事も多数。2011年に拠点を東京から山口に移し、作品制作を続けながら焼き菓子店「YAOZE(やをぜ)」の経営にも関わっている。2021年には、岡本太郎現代芸術賞特別賞を受賞した。
会場は、洋画で「和」を描く牛尾さんの絵画11点と、和服をリメークして洋服に仕立てる片山さんの作品7点によって演出。タイトルの「西の京ジャポニズム展」には、19世紀後半にヨーロッパで流行したジャポニスム(日本趣味)を、「西の京といわれる山口の地でリメークし、多くの人に楽しんでほしい」との思いが込められている。観覧は無料で、時間は午前9時から午後5時まで。
また、牛尾さんによるワークショップ「画家と楽しみ絵を学ぶ」も、10月12日(土)午前10時から正午まで開かれる。視点を変えた描き方で絵を学ぶ内容で、老若男女問わず親子でも参加できる。参加費は1000円で、YAOZEの焼き菓子を食べながら自分の作品を振り返る時間も設けられる。定員は10人。申し込み・問い合わせは同施設(TEL083-928-3333)へ。
DIY入門講座
さらに同施設では、「DIY入門講座」の受講者も募集中。工作初心者が対象で、道具の使い方など基本を学んだ後、木製の「ダストボックスラック」を製作する。10月26日(土)と27日(日)の2日間コースで、時間は両日とも午前9時半から午後4時まで。講師を務めるのは木工研究科の高木範男さんで、受講料は8500円。定員は8人で、申し込み締め切りは10月11日(金)だ。