「山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞する」ことを目的に活動している「西京シネクラブ」は、ベルギーの映画監督バス・ドゥヴォスによる「Here」(2023年、ベルギー)を、10月19日(土)に上映する。会場は山口市民会館小ホール(山口市中央2)で、上映時間は午前10時半、午後2時、7時からの3回だ。
ブリュッセルに住むシュテファンは、アパートを引き払って故郷のルーマニアに帰ろうと考えている建設労働者。冷蔵庫の片付けも兼ねて、残り物で作ったスープをお別れの贈り物として姉や友人たちに配ってまわっている。出発の準備が整ったシュテファンはある日、森を散歩中に以前出会った中国系ベルギー人女性シュシュと再会。そこで初めて彼女がコケ類の研究者であることを知る。足元に広がる多様で親密な世界で、2人の心はゆっくりとつながってゆく…。
本作は、ドゥヴォス監督の長編4作目。第73回ベルリン国際映画祭(2023年)では、エンカウンターズ部門最優秀作品賞と国際映画批評家連盟賞の2冠に輝いた。
チケットは、当日会場で販売。料金は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。電話予約(TEL083-928-2688)すれば、一般料金のみ1500円に割り引きされる。
同会の大久保雅子代表は「普段は見落としがちな、人のさりげない優しさや思いやりに気づかせてくれる映画。国内ではあまり紹介されていない作品なので、ぜひこの機会に足を運んで」と鑑賞を呼び掛けている。