「山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞する」ことを目的に活動している「西京シネクラブ」は、「ゴースト・トロピック」(2019年、ベルギー)を11月23日(土・祝)に上映する。会場は山口市民会館小ホール(山口市中央2)で、上映時間は午前10時半、午後2時、7時からの3回だ。
ベルギーのバス・ドゥヴォス監督の長編3作目となる映画で、10月に同会が上映した「Here」(2023年、ベルギー)は同監督の長編4作目だった。どちらも、多言語・多文化共生都市であるベルギーの首都・ブリュッセルを舞台に、人々の交流を描いている。
清掃作業員のハディージャ(サーディア・ベンタイブ)は、長い1日の仕事終わりに最終電車で眠りに落ちてしまう。終点で目覚めた彼女は、家へ帰る手段を探すも、もはや徒歩でしか帰れないことを知る。寒風吹きすさぶ真夜中の街をさまよい始めた彼女だったが、予期せぬ人々と出会い、その小さな旅路は遠回りをはじめて…。
同会の大久保雅子代表は「ハディージャがヒジャブを巻いていることから、彼女も移民であることがわかる。娘もいるので、この地で一生懸命に働いて家族を持ち、暮らしてきたのだろう。本作では、ハディージャたち親世代と娘たち若者世代との考え方や生き方の変化も感じられる。日本社会だけを見ていては知ることのできない、さまざまな想像をさせてくれる作品だ」と話している。
チケットは、当日会場で販売。料金は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。電話予約(TEL083-928-2688)すれば、一般料金のみ1500円に割り引きされる。