皆さんは冬の大三角をご存じだと思います。ところで、この冬は、パッと見た目、「冬の大三角が大きい!」と感じてしまいます。それは冬の星座の中に、明るく輝く惑星が加わり、大三角がさらに大きく見えているからなのです。一番明るいのが木星、次が2年2カ月ぶりに地球に接近する赤く輝いている火星です。おおいぬ座のシリウスを起点に、冬の大三角をそのまま大きくした位置に木星と火星があり、大大三角をつくっています。
今回と同様に明るい惑星が絡んでつくられる冬の大大三角が見られるのは、38年後ととても貴重な現象なのです。今年はぜひ、星がきれいに見える夜に、星空を見上げて相似形の冬の大三角と大大三角をさがしてみてください。
山口博物館は、空調工事のため2025年3月24日まで閉館していますが、天体観望会は開催しています。ご興味のある方はホームページからお申し込みください。
山口県立山口博物館 天文担当学芸員 岩村 和政