タシギは水田や休耕田、ヨシなどの植物が生える湿地に生息するシギ類です。背中の模様が枯れ草に似ており、生息環境の保護色となっています。餌は土の中のミミズや昆虫などで、長い嘴(くちばし)を垂直に地面に差し込み、上下に動かして餌を捕らえます。
山口湾周辺の農耕地や湿地にも渡って来ますが、草かげや稲の切株の根元に潜むように活動するため目立ちません。別の野鳥の観察中にタシギの存在に気付かず近づいてしまい、飛び立つ際によく出す「ジェッ」という声で気付くことがしばしばあります。生息していそうな場所に近づく前に注意してみると発見できるかもしれません。
チドリ目 シギ科
[全長] 26cm
[時期] 越冬のために渡って来る冬鳥
新光産業きらら浜自然観察公園 寺本 明広